第37回で取り上げたプロットの構築方法についてです。
■ページングメソッド
1ページあたりの内容を50文字程度のあらすじとしてまとめる。
【長所】
●
ページ数の管理が圧倒的に楽。
● ページに対してプロットを考えるので、ページ数の不足がほぼ起こらない。
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全体のプロットを順序立てて把握出来る。
【短所】
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見積もった日数通りに進まないケースがありえるため、スケジュールの遅延が起こりやすい。
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詳細にプロットを構築しないので、どうしてこういうことが起こるのか、といった理由付けが不透明なため、手が止まる可能性が高い。
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プロットが大雑把なため時間が経つと忘れる。
■なぜなぜメソッド
なぜなぜ分析の応用。プロットに対して「なぜ?」と問い掛け詳細な内容を記録する。ミクロなイベント発生やその理由や動機を明確にできる。
【長所】
● プロットを細かく分析出来るのでキャラの言動に明確な理由付けが出来る。
●
「なぜ?」の問いに答えられないプロットは不要な部分として破棄が出来る。
● 小説の場合1~3回問い掛ければ、プロットをかなり詳細に出来る。
【短所】
● 自分への問い掛けなので面倒くさくなる。
● 理詰めの方法なのでナンセンスなプロットの場合成り立たない可能性がある。
●
プロットの完成に時間がかかる。
■4コマメソッド
プロットを4コマ形式に分解し起承転結を作り、ねずみ講式に分解し続ける。
【長所】
● 物語の各箇所の流れを詳細に把握出来、伏線の管理がやりやすい。
● スタートからラストまでのストーリの流れをキッチリと詳細に把握出来る。
● プロットを構造的に管理しているので、追加変更削除による矛盾や破たんが起こりにくい。
【短所】
● 4コマ分割し続けるのでかなり手間がかかる。
● 記録方法や保存方法に難がある。
● とにかく時間がかかる。
■工数の見積もり方
かなり個人差が出ますのでtksuzukaの目安を記します。
1日の作業量についてですが、
● 1日1,2ページの消化
● 1日1、2時間でこなせる
● 調子が良くない日でもこなせる(悪いではない)
とし、1日あたり1、2ページを消化するスケジュールを組む。
つまり、上記の執筆スケジュールを組める詳細なプロットを作る必要がある、ということです。
全体の流れを「ネーム→プロット→執筆→推敲」とした場合、
全体にかかる日数の割合を「5→50→40→5」ぐらいとし、
執筆部分の日数が全体の半分を切るのを目標としています。
執筆の割合が増えれば増えるほど、品質は下がる(もしくは未完成)としています。
上記の方法をこなせるソフトとして、こちらではぷろっとプロットというものを公開しています。
よろしかったらどうぞ。